IACRNについて

米国に本部( https://www.iacrn.org/ )をおく臨床研究看護専門職の組織です。
専門性の高い看護実践により、臨床研究の質と安全性を高めることをVisionとし、臨床研究看護(Clinical Research Nursing)を専門分野として定義、検証、発展させ、臨床研究参加者のケアに直接的または間接的に影響を与える看護師の専門能力の開発をサポートすることを目的としています。

「臨床研究看護」の定義

臨床研究看護とは、臨床研究参加者のケアと、臨床研究を適切に実施することのバランスを保つことに焦点をおく看護の専門的な実践です。
この専門的な実践には、研究参加者を守ること、ケアの調整と継続性、Scienceへの貢献、看護実践、多様な専門職や臨床環境や分野にわたる研究のマネジメントが含まれます。

IACRN (2012) “Enhancing Clinical Research Quality and Safety Through Specialized Nursing Practice”.
Scope and Standards of Practice Committee Report.

IACRN日本支部について

立ち上げの背景

日本の臨床研究専門職の中の看護師は、多くの場合Clinical Research Coordinator(CRC)として、臨床試験にかかわってきました。
CRCは1998年に誕生した、看護師・薬剤師・臨床検査技師などの医療資格を持つ多職種からなる医療機関内の臨床研究の調整業務を行う専門職です。
ここ20年、臨床試験は多様化・複雑化、グローバル化し、多くの医療機関において臨床研究に参加している患者がおり、チームアプローチの重要性が叫ばれるようになってきました。
しかし、日本において、患者の安全を守り、適切に臨床試験を実施する上で、重要な役割を果たす臨床看護師の役割はまだ明文化されておらず、教育の機会も十分とは言えない現状があります。
そこで、多職種研究チームの一員として、その専門性を発揮し、研究参加者と研究のニーズのバランスをとり、質の高い臨床研究看護の提供によって臨床試験に貢献するCRN(Clinical Research Nurse)の教育・普及を目的とし、発足しました。

発起人

代表

藤原 紀子ふじわら のりこ

所属東京大学医科学研究所附属病院

IACRN日本支部は、臨床研究にかかわるすべての看護師が、学び、つながり、互いに応援しあえる場として、2016年にIACRN本部の承認を受け設立されました。現在の患者さんと未来の患者さんをつなぐClinical Research Nursingをともに考えましょう!

副代表 / 会計責任者

中濱 洋子

所属国立がん研究センター中央病院

臨床研究看護は興味深い。いつもの看護に、臨床研究の意識を+αすることで、目の前にいる患者さんと未来の患者さんの安心につながります。ぜひ、一緒に探究しましょう!

事務局

宋菜 緒子

所属国立がん研究センター中央病院

臨床研究の分野に身を置いてきた私の原点は、臨床の看護師だったころの治験参加患者さんとの関わりからスタートしています。個と全体のバランスを取る看護の力と魅力を追及し続けていきたいと考えています。

スーパーバイザー / メンバーシップ責任者

小原 泉

所属自治医科大学

治験・臨床研究に参加する患者さんの看護について、何かすっきりしないことや困っていることを語り合い、共に課題に取り組んでいけたらと思います。

スーパーバイザー

森下 典子

所属国立病院機構 大阪医療センター

IACRNの活動を通じて、臨床試験に参加する患者さんへの看護の充実を図り、安全に試験が進むように実践者として関わるリサーチナースに興味をもってくれる人が一人でも増えるように微力ながら頑張ります!

会則について